■科の構成

教授/2名  准教授/2名  講師/1名  助教/4名  大学院/2名  臨床助手/4名

■出向先・関連病院

東海大学医学部付属八王子病院 (教授1名、 講師1名、 助教4名)
東海大学医学部付属大磯病院(講師1名、助教3名)、伊勢原協同病院(助教1名)
海老名総合病院(助教1名)

■認定医/専門医、指導医の数(出向先・関連病院等も含めた合計)

日本内科学会認定医
日本内科学会専門医
日本内科学会指導医
24 名
  5 名
  5 名
日本腎臓学会腎臓内科専門医
日本糖尿病学会糖尿病専門医
日本内分泌学会内分泌専門医
日本透析学会透析専門医
  6(3) 名
  7(2) 名
  2(1) 名
11(2) 名

■メインスタッフ

深川 雅史
(ふかがわ まさふみ)
教授(領域主任)
診療科長
腎センター長
日本内科学会専門医・指導医
日本腎臓学会専門医・指導医
日本透析学会専門医・指導医
遠藤 正之
(えんどう まさゆき)
教授 日本内科学会専門医・指導医
日本腎臓学会専門医・指導医
關 敏郎
(せき としろう)
准教授 日本内科学会専門医・指導医
日本内分泌学会専門医・指導医
豊田 雅夫
(とよだ まさお)
准教授
外来センター長
日本内科学会認定医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
木村 守次
(きむら もりつぐ)
講師
病棟医長
日本内科学会認定医・指導医
日本糖尿病学会専門医
日本腎臓学会専門医

■診療体制

 腎臓・内分泌・代謝疾患の患者診察は、内科医として論理的に問診をし、正しい手技で身体所見をとったうえで背景にある病態生理を考え、鑑別診断、治療計画を立てることが重要である。当科の研修では、腎臓(透析、腎移植含む)・内分泌・代謝(糖尿病・栄養含む)疾患などの病態、治療法を理論的に説明できる知識と技能を身につけ、一般内科医師として不可欠な、カルテ記載、症例提示(プレゼンテーション)などを正確に行える能力をさらにブラッシュアップする。腎臓内科、内分泌、糖尿病の各専門医指導のもと、これらの資格を取得するために必要とされる症例を担当しながら、疾患や症例報告書のまとめ方などを学ぶ。

<当科の特徴>

 下記組織図に示すように、診療分野が多岐にわたるため診療上の主要チームは、腎臓チームと内分泌代謝チームの2つに分かれているが、各々の机は同室内にあり、他大学出身者が半数以上いるにもかかわらず、大変フレンドリーで明るい雰囲気の中、活発な意見交換がなされている。沖縄中部病院などでの研修を経た総合内科的スキルを持った専門医が中核となって臨床や研究に活躍していること、結婚後も臨床や研究に取り組みたい女性医師が活躍出来るための環境づくりに積極的な取り組みをしていることなども当科の特徴である。


■教育体制

 当科では、臨床教育で定評がある他施設で研修を終えてきたメンバーから直接指導を受けることが出来る。現在、偏りのない、バランスのとれた良医をめざすためには、「新しい外の世界も知る事が重要である。」と考える深川教授指導のもと、新しい教育環境が構築されてきている。大学病院のみの研修では不足しがちな市中病院で習得する一般内科的な知識や考え方を学ぶことも可能である。総合内科的な考えを兼ね備えた腎臓内科、内分泌、糖尿病専門医師の指導のもと、病態生理やエビデンスをもとにした治療の重要性を感じながら、治療法を理論的に説明できる知識と技能を身につけ、一般内科医として不可欠な、カルテ記載、症例提示(プレゼンテーション)などを正確に行える能力をさらにブラッシュアップし、様々な合併症も認める難解な症例などを通して良医を育成することを目標としている。また、「疾患を理解するための早道は、まず人に教えられるようになること。」という深川教授の意向もあり、上級医師監督のもと、学生や患者さんの勉強会などで若手医師が率先して講義を行うシステムをすすめている。既に学生、研修医1年生でも経験してもらっているが、国内のみならず、主要な国際学会での発表や論文、雑誌などへの投稿の機会も経験可能である。

<各チームの教育体制>

 前期研修医は内科専門医取得に必要な疾患経験を視野に入れているが、後期研修医では、腎臓内科専門医、内分泌専門医、糖尿病専門医取得に必要な症例を経験し、各専門医指導のもと試験の傾向などについても学習する。

腎臓チームの特徴と経験出来る手技など

 組織図に示しているように、腎臓チームは1:腎炎、2:末期腎不全・透析・移植、3:移植・腎臓外科の3つの部門に分かれているが、5年目以上の若手医師は、図に示す 2チームのいずれかをローテーションするため、研修する場合は、医師年数に応じて、このいずれかのチームのもとで研修する。保存期・末期腎不全、透析だけでなく、移植外科との連携もはかり、腎移植の手術から管理までも学ぶ事が可能で、(緊急)透析時のカテーテル挿入、シャント造設術、腎移植手術などの経験が出来る。移植外科連携のもと、腎移植の手術に参加することなども可能である。

内分泌代謝チームの特徴と経験出来る手技など

 内分泌領域では、脳神経外科、泌尿器科、内分泌外科などとの外科系の診療科とこまめに連携をとりながら、下垂体、副腎、甲状腺疾患の術前術後管理なども学ぶことが出来る。また、内分泌特有の各種負荷の実際を学び、経験出来る。代謝領域では、外来における糖尿病をはじめとした代謝疾患診療の他、病棟における各科からの血糖管理依頼対応を中心に行う。腎臓チームと連携し、糖尿病性腎症の初期から末期、透析後の血糖管理、栄養科とも連携をはかりながら栄養についても学ぶことも可能である。

*高血圧症に関しては、腎臓(腎血管性高血圧症)、内分泌(二次性高血圧症)、糖尿病(本態性高血圧症)の各分野からの視点で学習することが出来るのも診療分野が広範囲に及ぶ当科の特徴である。

■研究体制

 当教室では、研究もそれぞれの分野で幅広く活発に展開されています。日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内分泌学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会をはじめとした国内学会のみならず、国際腎臓学会、米国腎臓学会、米国糖尿病学会、米国内分泌学会など数多くの国際学会で発表を行い、欧米の一流学会誌に数多くの論文が掲載されています。
 診療科長である深川雅史教授は、慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)の分野で国際的に先駆的な研究成果を発表し、世界をリードしており、@CKD-MBDにおけるFGF23-Klotho系の役割、A腎性骨症における尿毒症物質の役割、B透析患者を対象とする大規模観察研究、CCKD-MBD関連薬剤の臨床効果と費用対効果に関する検討など多岐にわたる研究を精力的に進めています。そのほか角田隆俊教授とともに@副甲状腺摘出術が血管石灰化や生命予後、FGF23-Klotho系に及ぼす影響、Aセベラマー塩酸塩による血管石灰化の進展抑制と終末糖化産物(AGE)への影響、B被嚢性腹膜硬化症の病態解明と治療薬開発、C腎不全患者における皮膚AGE量の意義の解明などに取り組んでいます。
 また、地域施設と連携した前向き共同研究にも積極的に取り組んでいるのも当教室の特徴で、Tokai Dialysis Prospective Cohort Study(通称、東海コホート研究)は関連22施設2,000例を超す血液透析患者を対象に、患者背景や検査値が、死亡や入院をはじめとするアウトカムに及ぼす影響を明らかにすることを目的に2012年から開始され、国内では類を見ない大規模前向き臨床研究の結果に期待が寄せられています。
 IgA腎症をはじめとする腎炎や糖尿病性腎症の発症進展機序に関する研究も盛んで、遠藤正之教授は@IgA腎症と遺伝子関連の研究、豊田雅夫准教授はA培養細胞を用いた糸球体上皮細胞(ポドサイト)の研究、B糖尿病性腎症におけるメサンギウム基質拡大やポドサイト脱落におけるメカニズムの解明など、様々な基礎的・臨床的研究も活発に展開されています。さらに持続血糖モニター(CGM)やインスリンポンプを駆使した糖尿病領域の臨床研究も盛んに行われ、内分泌領域では、関 敏郎准教授を中心に下垂体腫瘍や悪性褐色細胞腫の遺伝子治療に有用なアデノウイルスベクターの開発や治療抵抗性の内分泌性高血圧の新規治療法の開発に取り組んでいます。
 また、海外留学、国内留学先が充実していることは当教室の特徴でもあります。2015年1月現在もハーバードとスタンフォードの海外留学組が活躍し、活発な研究活動をしております。さらに当教室は学外研究者との交流も大切に考えており、研究セミナーも非常に盛んです。特に、内外の著名な研究者を招き、若手医師が第一線での臨場感を味わうとともに、研究ストラテジーを学ぶ「伊勢原リサーチセミナー」は、教室員に常に最先端の研究刺激をもたらしています。その影響もあり、当科では年間に50を越える学会発表を行い、学会誌などにも20を越える論文を発表し、他に比較しても当教室の研究に対するモチベーションは非常に高いと評価され、今後の発展が期待されています。

■将来展望

 教室に入って3年目、医師6年目となった私が感じる腎内分泌代謝内科の将来について感じていることを述べたいと思います。 当科の将来ついて考えたときに思い浮かぶこと。1:臨床・教育・研究のバランスがとれた理想的な教室になっていくこと、2:古い慣習にとらわれることなく、早期に内科の外来診療能力(いわゆる町医者的能力)を高めることが出来る施設であること、3:仕事と私生活を充実させた楽しい人生を送れる環境となっていることなどでしょうか。

1:臨床・教育・研究のバランスがとれた理想的な教室

 大学病院の役割は、臨床・教育・研究の三本柱が大切ですが、実際、当院は地域の基幹病院としての役割を果たしており臨床が中心となっておりました。しかし、深川教授の方針もあり、現在、臨床以外の教育と研究の充実化がはかられはじめています。数年前から外部から講師を招き月1回行われるリサーチセミナーや、若手医師や学生さんにも積極的に原稿の執筆を行う機会を提供するなど、他にない教育・研究体制も行っています。また、早期から非常に学生さんを意識した対応が図られているのも特徴のひとつです。

2:早期に内科の外来診療能力を高めることが出来る

 通常初診外来は経験のあるベテランの医師が担当することが多いです。この理由としては、初診患者さんの診断には高い臨床能力と経験が必要なことなどがあげられますが、当科では親しみがある専属の上級医師指導のもと、医師3年目から初診外来を行います。外来は、糖尿病、高血圧、脂質異常症の三大生活習慣病に加え、内分泌疾患および末期腎不全の管理も含めた腎臓病といった幅広い疾患が対象となるため、若手医師はより早期から重要な診療経験を積むことが可能で、早い時期に町医者的内科外来診療能力が高まります。

3:仕事と私生活の両方を充実させた楽しい人生を送れる

 当科は、結婚し小さいお子さんがいるスタッフが多く、生活の質も重視されています。独身であるからといって仕事が偏ることもありません。より良い仕事をするためには、私生活の充実は重要であるというスタッフ全員の意向のもと、休日の日直・当直や出勤に応じて平日の半日休暇制度や年休制度を取れるような体制となりました。私生活の充実により互いの円滑なコミュニケーションがはかられることは、仕事の効率化、質の向上につながるものと考えています。
 臨床研修でこのような教室の雰囲気を感じてもらい、2015年度は最高の若手医師が二人仲間に加わりました。私たちが彼らを大切に育てることが、その先の教室の未来をつくりあげていくのだと、スタッフ一同意識しながら活動しております。

東海大学医学部内科学系
TEL 0463-93-1121(代)
FAX 0463-93-723143
zu@is.icc.u-tokai.ac.jp
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神奈川県伊勢原市下槽屋143