腎内分泌代謝内科 後期研修

◇研修目標

腎臓・内分泌・代謝疾患の患者診察は、内科医として論理的に問診をし、正しい手技で身体所見をとったうえで背景にある病態生理を考え、鑑別診断、治療計画を立てることが重要です。当科の研修では、腎臓(透析、腎移植含む)・内分泌・代謝(糖尿病・栄養含む)疾患などの病態、治療法を理論的に説明できる知識と技能を身につけ、一般内科医師として不可欠な、カルテ記載、症例提示(プレゼンテーション)などを正確に行える能力をさらにブラッシュアップすること。腎臓内科、内分泌、糖尿病の各専門医指導のもと、これらの資格を取得するために必要とされる症例を担当し、疾患や症例報告書のまとめ方などを学び、専門医を取得できる能力を身につけることを研修目標とします。他科からのコンサルトも多いことから、依頼された症例を通じて、医療における幅広い知識を習得することも出来るため、他施設ではなかなか経験出来ない、幅広いさらにステップアップした独自の研修目標設定も可能です。

◇研修の特徴と診療体制

診療分野が多岐のわたるため診療上の主要チームは、腎臓チームと内分泌代謝チームの2つに分かれていますが、各々の机は同室内にあり、他大学出身者が半数以上いるにもかかわらず、大変フレンドリーで明るい雰囲気の中、活発な意見交換がなされています。沖縄中部病院や国立国際医療研究センターなどでの研修を経た総合内科的スキルを持った専門医が中核となって臨床や研究に活躍していること、結婚後も臨床や研究に取り組みたい女性医師が活躍出来るための環境づくりに積極的な取り組みをしていることなども当科の特徴です。
グラフ
前期研修医は内科専門医取得に必要な疾患経験を視野に入れていますが、後期研修医では腎臓内科専門医、内分泌専門医、糖尿病専門医取得に必要な症例を経験し、各専門医指導のもと試験の傾向などについて学習します。今後、新内科専門医制度導入により、各専門医を取り巻く環境も変わる可能性はありますが、取得希望者の負担にならないよう柔軟に対応していきます。

Ⅰ 腎臓チームの特徴と経験出来る手技など

腎臓チームは、腎炎をはじめとした保存期の腎疾患(腎病理を含む)から末期腎不全、透析に至るまで、腎疾患全般を学ぶことが出来ます。他施設と異なる当科の特徴としては、腎移植やシャント造設術などを行う移植・腎臓外科とともに、回診やカンファレンス、術前、術後管理など、互いに大変フレンドリーな関係のもと、協力し合いながら行っていることなどがあげられます。研修は、医師年数に応じて、その力量、希望に応じて行われます。前述した通り、移植・腎臓外科連携のもと、腎移植の手術から管理まで参加、学ぶ事が可能で、(緊急)透析時のカテーテル挿入、シャント造設術、腎移植手術などの経験も出来ます。

Ⅱ 内分泌代謝チームの特徴と経験出来る手技など

内分泌領域では、脳神経外科、泌尿器科、内分泌外科などとの外科系の診療科とこまめに連携をとりながら、下垂体、副腎、甲状腺疾患の術前術後管理なども学ぶことが出来ます。また、内分泌特有の各種負荷の実際を学び、経験出来る。代謝領域では、外来における糖尿病をはじめとした代謝疾患診療の他、病棟における各科からの血糖管理依頼対応を中心に行います。腎臓チームと連携し、糖尿病性腎症の初期から末期、透析後の血糖管理、栄養科とも連携をはかりながら栄養についても学ぶことも可能です。
 高血圧症に関しては、腎臓(腎血管性高血圧症)、内分泌(二次性高血圧症)、糖尿病(本態性高血圧症)の各分野からの視点で学習することが出来るのも診療分野が広範囲に及ぶ当科の特徴です。

<基本コース:2ヶ月>

内科専門医の資格を取得するうえで必要な腎臓、内分泌、代謝疾患を経験し、診断と治療方針をたてながら、最終的には、内科専門医試験提出に必要な症例報告書が完成出来る程度の研修活動が行えることを目的とします。2ヶ月という短期間ですが、腎臓、内分泌、糖尿病、いずれの領域を選択するかは、可能な限りご本人の希望に応じた研修プログラムを作成します。

<応用コース:4〜6ヶ月>

腎臓、内分泌、糖尿病の各専門医を取得するうえで必要な各疾患を経験し、診断と治療方針をたてながら、最終的には各専門医試験提出に必要な症例報告書が完成出来る程度の研修活動が行えることを目的とします。腎臓、内分泌、糖尿病における各領域での研修期間とその内容に関しては、研修前に連絡をとり、可能な限りご本人の希望を優先した研修プログラムを作成します。

①腎臓専門医取得コース

内科専門医を取得後、腎臓専門医の資格取得を見据えたコースです。研修内容は、組織図に示したように、腎臓チームの2分野を2−6ヶ月の範囲でローテーションします。病棟を中心とするが希望に応じて外来での担当も検討します。腎臓専門医試験は、保存期腎不全や透析のみならず、腎移植に至るまでの広範囲の試験内容となるため、施設によっては経験すべき症例が十分カバー出来ないところも多いですが、当院では、腎臓専門医取得に必要な全範囲の病棟・外来診療、手技の経験が可能です。腎臓専門医取得のためには、日本腎臓学会が指定する認定研修施設での研修期間が最低3年以上必要であり、資格取得のためには他の認定施設での研修も必要となりますが、当院では腎生検が頻回に行われており、腎移植などの範囲も含めた診療分野の広さから、 6ヶ月の研修期間の間に専門医取得のために必要な主要症例数20例を経験することは可能です。また、既に学生、研修医1年生でも経験してもらっていますが、国内のみならず、主要な国際学会での発表や論文、雑誌などへの投稿の機会も経験可能です。

② 内分泌専門医取得コース

内科専門医を取得後、内分泌専門医の資格取得を見据えたコースです。研修内容は、組織図に示したように、内分泌代謝チームの中で内分泌症例を中心にした外来と病棟の両方を6ヶ月間研修します。二次性高血圧症やCushing症候群・先端巨大症による耐糖能異常などに関連した疾患に興味がある場合は、腎臓チームや糖尿病領域を選択することも可能です。内分泌専門医試験は報告症例数が30例程度ですが、稀少な症例による詳細な報告や特殊な検査も必要なため、一般の市中病院などでは必要症例を経験出来ないことがあります。受験資格も他の専門医試験同様、認定施設での研修期間も6ヶ月では不十分で、認定施設における1年目、2年目、3年目の各々で達成すべき研修目標が明確化されており、経験ある専門指導医での研修が必要です。したがって、当院での6ヶ月の研修期間では、内分泌専門医試験に必要な全30症例の経験と、指定された研修目標の内容を理解し、習得することを目標とします。また、主要な国内学会での発表や論文、雑誌などへの投稿の機会も経験可能です。

③ 糖尿病専門医取得コース

内科専門医を取得後、糖尿病専門医の資格取得を見据えたコースです。研修内容は、組織図に示したように、内分泌代謝チームの中で、糖尿病症例を中心にした外来と病棟の両方を6ヶ月間研修します。糖尿病性腎症、透析患者における血糖管理などに興味がある場合は腎臓チームを数ヶ月間選択することも可能です。糖尿病専門医試験は、報告症例数が40例と他の専門医試験より多く、症例内容のチェックも厳しく、経験すべき症例内容も一般の市中病院などでは対応出来ないこともあります。受験資格も他の専門医試験同様、認定施設での研修期間も6ヶ月では不十分です。したがって、当院での6ヶ月の研修期間では、糖尿病専門医試験に必要な全40症例の経験と、専門医による試験合格のためのアドバイスなどを行うことを研修目標とします。また、研修医1年生でも経験してもらっていますが、主要な国内学会での発表や論文、雑誌などへの投稿の機会も経験可能です。

◇週間スケジュール

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夜間、土曜夕以降、第2、第4土曜日、日曜は、当番・On call体制

◇研修機関としての指定

日本腎臓学会研修施設
  日本糖尿病学会認定教育施設
  日本内分泌学会認定教育施設
  日本透析学会認定施設
  日本高血圧学会認定教育施設

◇研修プログラム終了後の進路

東海大学医学部職員
  勤務先:東海大学医学部付属病院(伊勢原、八王子、大磯、東京)
  その他国内の医療施設、臨床・研究留学サポート

東海大学医学部内科学系
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